Repetitive Expressions in Chatbots and Consumer Psychology
Kosho Sen · Japan Marketing Review · 2025
本研究は,チャットボットの会話表現における反復表現が消費者心理にいかなる影響を与えるか,実証実験を通じて検討したものである。消費者の入力に対して返答されるチャットボットの反復表現に着目し,それを「Copy表現(繰り返し)」と「Paraphrase表現(言い換え)」の2つに定義し,消費者の共感や態度への影響を分析している。2つの実験の結果,Paraphrase表現はCopy表現と比較して,より高い共感を喚起し,肯定的な態度形成を促進することが明らかとなった。この効果は,チャットボットに対する擬人化の知覚を媒介とするものであり,反復表現の操作が人間らしさを高めることを示した。本研究の意義は,反復表現というシンプルな言語操作が消費者心理に与える影響を初めて実証的に示した点にある。理論的には,反復表現の概念をチャットボット研究に導入し,その心理的効果のメカニズムを解明した。実務的には,高い汎用性と実装容易性を備えた設計知見を提供したことにおいて貢献するものである。