Interference in scene comparison by switching video viewpoints
Tomoki Maezawa, Masamitsu HARASAWA, Kazuteru Komine · The Proceedings of the Annual Convention of the Japanese Psychological Association · 2024
Key Words: 180-degree rule, viewpoint switching, spatial updating 映像制作では,一連のシーンを分割し,場面毎に視点(構 図)を割り当てるカット割りが利用されている。カット割り を介して,映像の内容,演出,台詞などを構図と共に台本に 構成することで, 映像のリズム制御に役立てることができる。 しかし,頻繁な視点変化はシーン間の時空間的な連続性を低 下させ,観察者の映像理解を阻害してしまう。 視点の制約は,このような認知的影響を緩和する一つの手 法であると考えられている。慣習的な制約表現である 180 度 ルールでは,被写体の行為軸(会話,運動など)を跨いだ視 点の移動を禁止する。視点は常に同側で切替えなければなら ない。ルールに違反した場合,被写体の位置関係や運動方向 が画面上で反転してしまうため(図 1) ,切替え前後の映像の 統合過程が阻害されると考えられる(Huff & Schwan, 2012) 。 このコスト(干渉)は,映像比較をする過程で,参加者が 心的に映像間の視点を一致させ,方向基準を揃えるような過 程を反映しているかもしれない(Mou et al., 2004) 。遂行には 認知的負荷を要するが,運動方向の異同判断の際に有効な手 がかりになり得る。一方で,単に干渉は画面反転による混乱 を反映している可能性もある。そこで本研究では,180 度ルー ル違反の実験的検証を通じて,その影響緩和(実験 2, 3, 4)と メカニズム(実験 4, 5)について検討した。