Speech Audiometry
Koichi Yamashita, Toshimasa Matsuhira · AUDIOLOGY JAPAN · 2008
難聴の一般臨床に第一選択として行われる純音聴力検査に比して, 語音聴力検査は検査手技がやや煩雑であり省略される場合が多い。しかし, 語音聴力検査には, 純音聴力検査では得ることができない重要な閾値上の聴力の質的評価の指標となる情報を得ることができる利点がある。語音聴力検査では, 最小可聴閾値に相当する語音了解閾値を測定する検査と, 閾値上のレベルで行う語音弁別検査がある。前者は通常は純音閾値とほぼ近い値となり, 多くの場合純音検査に任せることができるが, 後者は難聴の内容を表す非常に重要な資料を提供しており, 難聴の診療には必要に応じてルチーン検査として行える態勢が必要である。語音聴力検査を行う際に用いられる語音表, 検査の実際に伴う諸問題, 補聴器や人工内耳の装用効果の評価に必要な音場検査, 語音聴力検査で得られる難聴の評価法について述べた。