Effects of the headphone characteristics on the ABR and the VEMP
Shinnosuke Asakura, Teru Kamogashira, Shin‐ichi Ishimoto, Tatsuya Yamasoba · AUDIOLOGY JAPAN · 2019
要旨: 日本光電工業社製の誘発電位測定装置に附属するヘッドホンは, IEC 60318-3 準拠品 (以下旧型機) であったが, 2012年以降, IEC 60318-1 準拠品 (以下新型機) に変更された。これら新旧のヘッドホンは, 使用上明らかな音の差が見られた。そこで, 周波数応答の差異や ABR, VEMP の検査結果への影響に関して調査を行った。ABR については, 旧型機及び新型機における潜時を比較した。VEMP については, cVEMP 及び oVEMP の振幅を比較した。周波数特性は 1kHz 以下において, 新型機の方が感度は高く, 歪率は, 100Hz から 3kHz において, 新型機の方が大きく, 過渡特性は旧型機の方が良好であった。ABR の I 波の潜時は 500Hz においてのみ有意差を認めた。VEMP の振幅は, 新型機の方が有意に小さかった。0.1ms クリックの ABR においては, 性能差異を考慮する必要性は無い。しかし VEMP においては, 新型機での音刺激は不十分で, 旧型機のヘッドホンを継続使用するか, 耳挿入型の使用を検討するのが望ましいと考えられた。