Sensitivity to the correspondence between words and kanji and the retrieval process of kanji in the blind
Hiroyuki Kaiho, Masato Sasaki · The Japanese Journal of Special Education · 1984
就学前失明者(年令15〜26歳の17名)と正眼者について2つの実験をおこない、盲人の漢字知識の特徴を分析した。実験Iでは、語に対応する漢字が存在するか否かの感覚を調べた。盲人の感覚は、正眼者よりもやや劣るが、かなり高いレベルにあることが明らかにされた。しかし実際に漢字を書かせてみると、ほとんど書字不能で、漢字「形」についての内部記憶表象の貧弱さが示された。実験IIでは部首と音を手がかりとした漢字の検索実験をおこなった。ここでも盲人にとって、部首を手がかりとした検索は不可能であることが示された。音(オン)を手がかりとした検索は正眼者よりも劣りはしたが十分に可能であった。ただ正眼者にはみられなかった同じ漢字の重複検索の頻度の高いのが特徴的であった。こうした結果をふまえて盲人の漢字教育についての議論が最後に展開された。