Study on noise removal from gravity measurement data obtained on a moving carrier using statistial independence of signals
Riki Honda, Prem Prakash Khatri, Hitoshi Morikawa · BUTSURI-TANSA(Geophysical Exploration) · 2015
重力の移動観測を従来より容易にするため,フォースバランス型の加速度計を用いた小型で取り扱いの容易な重力観測装置の開発が進められている (松尾ほか, 2012)。しかし,移動観測により得られた観測記録には,発生源が明らかでないもの含め様々なノイズが混入する。それらはローパスフィルタだけでは十分に除去できないという課題も明らかになっており,適切なノイズ除去手法が求められている。 本研究では,ノイズと重力の観測記録の統計的な独立性に着目してノイズを除去する手法の利用を提案する。そのため,複数の原信号が混入した信号から原信号を分離するブラインド信号源分離 (Blind Source Separation) で用いられている手法である,Second Order Blind Identification (SOBI) とThin-Independent Component Analysis (Thin-ICA) の有効性を検討する。 開発中の装置を使って富山湾で船舶による重力の移動観測を実施し,その観測記録に上記の手法を適用した。得られた結果を,産総研による高精度な重力探査のデータと比較したところ,一定の条件を揃えた観測記録からは,良好な結果が得られた。これは,独立性に基づく手法が,ノイズ除去手法として有望であることを示すと考えられる。しかし,常に適切な結果が得られたわけではなく,必要な観測条件等について検討が必要であることも明らかになった。