Personified game playing support system.
Takehisa Onisawa, Daisuke DA-TE · The Japanese Journal of Ergonomics · 1999
本論文では, 擬人化された神経衰弱ゲームの支援システムを構築する. ここでいう擬人化とは, (1) 感情が顔表情を通して表現される, (2) ヒントが顔表情を通して与えられる, (3) 支援システムは時には間違える, を意味する. 支援システムは, (a) カード記憶部, (b) 感情推測部, (c) 表情表現部, から構成される. 支援システムは必ずしもカードの位置と数字を正確に覚えているわけではなく, カード記憶部で推論されるエラー率に応じてカードの位置を間違える. ファジィ推論法がこのエラー率推定に用いられている. 感情推測部では, 喜び, 悲しみ, 怒り, 嫌悪, 驚き, 恐れの感情の程度を状況に応じて推測する. その状況としては, (I) 人間プレーヤーにヒントを与える, (II) 人間プレーヤーがカードをめくる, (III) 敵プレーヤーの試行が終了した, (IV) ゲームが終了した, の4つを考えている. ただしここでは, 敵プレーヤーは模擬的な対戦相手として考えられている. これらの状況はファジィ集合で表現され, ファジィ推論法が感情推測部でも用いられている. 顔表情表現部では推測された感情の程度に応じて顔が表現される. ここでは, 感情と顔の各部位の位置との関係についてのアンケートデータを用いて学習されたニューラルネットワークモデルを使っている.この擬人化された支援システムを用いて, 神経衰弱ゲームのシミュレーション実験を行う. 被験者によるアンケート結果から, 顔表情を用いることによってヒントが尋ねやすくなるなどの擬人化の有効性が示される. 事実, 被験者が求めるヒントの数が擬人化していないときよりは多くなっていることからもその点は確認できる. しかしその反面, 顔表情が理解しにくいという問題点も指摘されている. この点は将来の課題である.