Analysis of three-dimensional grain-boundary diffusion.

Sohmei Endoh, Y. Yamazaki · NIPPON KAGAKU KAISHI · 1985

薄膜などの多結晶体は結晶粒界を含み,これが物質移動や物性などに大きな影響を与えている。従来,これら多結晶体中の拡散は均一拡散系モデルや簡単な粒界モデルで議論されてきた。本研究では現実の多結晶体の糧界構造にもっとも近いと思われる三次元粒界モデルを提案し有限差分法を用いて数値解析を行なった。その結果,粒子内拡散係数と粒界拡散係数の比が10-3以下のとき拡散種はおも犀粒界に沿って移動したのち粒子内に浸透し,その比が10-2以上のとき濃度分布は均一拡散系のものと類似する。そのほか,粒子内拡散係数の増加にともない膜深層部の拡散種の濃度が減少していること,粒界の幅の減少にともない膜深層部の拡散種の濃度が極端に減少していること,粒界中の拡散種の濃度は粒界の数に大きく影響されないことなど,均一拡散系モデルにおける拡散種の濃度分布とはまったく異なる結果を得た。また,二次元粒界モデルの計算値との比較から,膜中に含まれる拡散種の総量が,膜に垂直な粒界に大きく影響されるなどの結果も得た。本研究では,これらの結果を用いて,粒界の拡散に対する寄与や拡散種の移動機構などの定量的考察を行なった。

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