NFR98' study and data-sharing for open communication
Kanji Masaoka · Kazoku syakaigaku kenkyu · 2001
今日, 家族は質的な社会・文化変動を激しく, しかも急激に遂げていると広く信じられている。社会学者はこれを確かな事実と確信し, その前提にたってさまざまな家族論を展開しているが, われわれが現在ほんとうに問わなければならないのは, 家族社会学者の家族についての常識, 家族のいわゆる科学的言説, もしくはイデオロギー化した家族理論である。「NFR98」は, そうした家族への根本的な問いに直接答えるものではない。むしろ, 「NFR98」研究の意義は, 家族に対する根本的な問いを可能とする環境の一端を整えることにある。それゆえに, NFR研究はとくに以下の2点に留意する。第1に, 「NFR98」研究は家族ならびに家族を取り巻く状況についてのできるかぎり長期間にわたる観察データを収集・集積すべきである。第2に, 収集されたデータや資料, その方法などはすみやかに世界に向けて「オープン・コミュニケーション」を可能にすべきである。