An Estimate of Aspect of Japanese Verb Phrases from Surface Expressions
Akira Oishi, Yūji Matsumoto · Journal of Natural Language Processing · 1997
日本語のアスペクトの研究は, 継続相, 完成相というような分類とそれぞれの意味を記述していく段階から, 副詞的成分などの関わりを含め, アスペクト的な意味の決まり方のプロセスを整理する方向へと発展してきている. 本稿では, アスペクト形式や副詞句の意味を時間軸におけるズーミングや焦点化といった認知的プロセスを表示するものとしてとらえ, 動詞句の意味に対する動的な操作であると考える. その上で, 動詞句の意味をコーパスに現れた表層表現から推定し, 素性構造として表現する. 実験の結果得られた動詞句の分類を評価するために, 最も基本的なアスペクトの形態である「シテイル」形の意味を自動的に決定する処理を行なった. 200文における正解率は71%であった. これらの情報は, 動詞句のアスペクト的な意味のあり方の類型を与えるだけではなく, 文間の関係をとらえる際の手がかりを提供するものであると考える.