A Study on the Classification of Moving Units for Facial Expression Robot : Proposal of Moving-Unit for Animatronics
泰錫 權 · Institutional Repositories DataBase (IRDB) · 2009
本研究はアニマトロニクスという映画やテーマパークなどで用いられるエンターテイメント用のロボット(アニマトロニクス)の顔表情の表現に関する研究である。ここでは、人間のように、顔表情の表現のできるロボットを、数少ない駆動ユニットを効果的に制御することにより、豊かな顔表情を実現するために、MU(Moving Unit;ムービングユニット)とその記述方法を提案し、実際の人間の表情と物理的及び心理的な測定を通して有効性について考察したものである。本研究では既存のエンターテイメント型のロボットの制作•制御等に使われている駆動ユニットやその記述方法等について分析し、その結果、Action Unit(AU;人間表情の記述方法の最小単位)の適用や表情筋を含む筋肉名称、動作部位、動作の描写などが混用して用いられていることがわかった。さらに被験者たちにAUで示される17種の基本的な動作をさせ、白黒濃度差法(Intensity Differences Method)によって顔の可動域分析の実験を行い、筋肉の動きに連動関係があることや一つの筋肉でも、複数のAUの組み合わせによるものがあることがわかった。これらの結果を踏まえ、人間の表情研究に用いられるAUやFACSをロボットの顔表情の制御に関連させてロボットのアクチュエータ制御のために新たにMUを提案した。MUは機械的な筋肉構造を考慮し、アクチュエータの作動を基盤にしたアニマトロニクスの顔表情及び、動作表現のための基本ユニットである。MUは全部で26個のMUグループで構成されるが、主要な19個のMUグループを用いて、62個のAUの表現が可能である。ここで提案するMUの有効性を検証するため、被験者(Aモデル)とこの被験者の顔を用いて制作したアニマトロニクス(Bモデル)の可動域を比較分析し、この提案した19のMUグループが効果的に作動していることがわかった。Aモデル、Bモデル、Cモデル(MUを用いて製作した顔筋肉アニマトロニクス)の代表的な基本表情(無表情、喜び、悲しみ、怒り、嫌悪、驚き、恐れ)に対してSD法による印象評価を行った。印象評価において人間の表情にほぼ近い形で物理的なMU制御の妥当性は見られるが、細部にわたっての制御に対してより繊細なムービングポイントの配置やロボットの表情の持つ記号的な意味解釈について更なる検討が必要であることがわかった。